「新NISAが始まるらしいけれど、今までのNISA口座はどうしたらいいの?」
2024年から、今までの制度が生まれ変わった「新NISA」が始まります。
制度が変わることで、今までのNISAが無駄になってしまうのではと不安に思う方もいるかもしれません。
そんな方が安心して2024年を迎えられるように、新NISAについて詳しく解説していきます。
今までの口座から新NISAへの移行手続きは不要
結論からお伝えすると、今までのNISAから新NISAへの移行手続きは不要です。
なぜなのか、解説していきます。
新たに口座開設をする必要はない
新NISA開始に伴い、再度口座を開設する必要があるのかどうかが1番気になることでしょう。
実は新NISAの口座は、証券会社が自動的に開設してくれます。
そのため、特別自分でやらなければいけないことはありません。
あなたが何もしなくても新NISAを活用できるので安心してください。
新たに投資商品を選ぶ必要はない
今までの制度の投資設定は、そのまま新NISAに引き継がれます。
私は投資設定がリセットされてしまうのではないかと不安になったので、2023年6月に、自分がつみたてNISAを利用しているSBI証券に問い合わせてみました。
その結果、再度投資信託商品を選び直す必要はないと教えて頂いたので安心しています。
ただし、証券会社によっては対応が異なる場合があるので、ご自身の証券会社に問い合わせることをおすすめします。
今までの制度から変わる新NISAの5つのポイント
新NISAは今までのNISAから変更されるポイントが5つあります。
それぞれ確認してみましょう。
- つみたて投資枠と成長投資枠が併用できる
- 非課税で恒久的に投資ができる
- 年間投資上限額が増える
- 非課税保有限度額が増える
- 売却分の投資枠が復活する
1. つみたて投資枠と成長投資枠が併用できる
今までのNISAでは一般NISAとつみたてNISAはどちらかしかできませんでしたが、新NISAでは併用可能です。
現行の一般NISAにあたる「成長投資枠」と、現行のつみたてNISAにあたる「つみたて投資枠」の2つから構成されることにより、従来より多くの資金を運用できるようになります。
2. 非課税で恒久的に投資ができる
今までの一般NISAでは非課税期間が5年間(2027年まで)、つみたてNISAでは20年間(2042年まで)と定められていましたが、新NISAではこれらの期間が撤廃されます。
これにより、生涯非課税で投資が可能です。
今までのNISAでは非課税期間が終了する前に売却するか、課税口座に払い戻しするしかありませんでした。
しかし、新NISAでは非課税でいつまでも運用できるので、より長期的な投資ができるようになります。
3. 年間投資上限額が増える
新NISAでは年間投資上限額が最大360万円になります。
今までのNISAでは年間の投資上限額が一般NISAで120万円、つみたてNISAで40万円だったので、最大で320万円アップです。
ただし、成長投資枠240万円、つみたて投資枠120万円と枠内での制限はあるので注意しましょう。
4. 非課税保有限度額が増える
今までのNISAの、非課税保有限度額はそれぞれ以下のとおりです。
一般NISA:年間120万円×5年間=600万円
つみたてNISA:年間40万円×20年の800万円
新NISAでは、非課税保有限度額が1,800万円まで大幅に引き上げられます。
しかし1,800万円を自由に使えるわけではなく、うち成長投資枠は1,200万円が上限です。
すべてを成長投資枠に使うことはできません。
5. 売却分の投資枠が復活する
先ほどもお伝えしたとおり、今までのNISAでは非課税保有限度額が600~800万円と決まっています。
加えて、年間投資上限枠を使いきれなかった場合は無効となり、売却したとしても非課税投資枠は再利用できませんでした。
しかし新NISAでは、売却した分の投資枠が翌年以降に復活します。
たとえば上限1,800万円のうち、500万円を2030年に売却したら、2031年にはその500万円分が再び投資可能になります。
新NISAのそれぞれの特徴により、従来よりも長期的に多くの資金を投資できるようになるようです。
今までの制度から新NISAに変わる際の3つの注意点
今までのNISAから新NISAの移行に際して、特別な手続きは不要とお伝えしました。
しかしいくつかの注意点はあるので、そちらを確認しておきましょう。
- 今までのNISAでは2023年までしか買い付けできない
- 今までの投資商品は売却するか課税口座へ移管する
- 詳細情報は引き続き確認が必要
1. 今までのNISAでは2023年までしか買い付けできない
新NISAのスタートに伴い、今までのNISAは廃止となります。
現行のNISAと新NISAは別枠と捉えましょう。
2024年1月をもって今までのNISAは新NISAへ移管されるので、現行のNISAでは2023年12月31日までしか買い付けできません。
ただし、購入済みの資産については、現行制度による非課税措置が続きます。
今までの一般NISAは最長で2027年まで、つみたてNISAは最長で2042年まで非課税で運用可能です。
2. 今までの投資商品は売却するか課税口座へ移管する
今までの制度で購入していた投資商品は、非課税期間終了までに売却するか、課税口座に移管するかの2択です。
新NISAの口座へ移管はできません。
そもそもつみたてNISAは口座移管できないので大きな問題はありませんが、一般NISAについても、2023年末に非課税期間5年が終了するものから順次課税口座に移管されます。
新NISAは今までの制度とは別物です。
3. 詳細情報は引き続き確認が必要
新NISAがスタートすることは公表されていますが、まだすべての詳細情報は出揃っていません。
金融機関によって手続きが異なる場合があるので、これから発表される詳細はきちんと確認しておきましょう。
まとめ
新NISAが開始しても、今まで投資してきたものが無駄になることはありません。
今までのNISAからの新NISAへの移行も、特別な手続きは不要です。
新NISAは年間投資上限額が増え、非課税で恒久的に投資ができるようになります。
ただし、今までのNISAと新NISAはまったくの別物です。
新NISAへの口座移管はできないので、売却するか課税口座に移行するかは今から考えておきましょう。
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